還暦おやじの趣味三昧

歴史とお酒、俳句と趣味にまつわる話をしていきます

20週俳句入門

還暦になり少し時間が出来たので、今まで行きたくても中々行けなかったところへ少しづつだけど、行けるようになってきました。
その記念というか、思い出に何か文章とかを残したいと思っていたのですが、文才もなく何か特徴が欲しいと思っていました。
絵心でもあればいいのですが、生憎それもなく前々から興味を持っていた俳句を始めることとしました。旅先での風景や思い出、歴史的な出来事等を俳句に残せないかと思ったのです。
夏草や兵どもが夢の後
有名な芭蕉の句ですが、これほど名句にならなくても、凡人レベルでも構わないので、旅先の風景を歴史等を交えながら詠めたらいいなあ、と感じたのです。
たまたま、kindleで目に留まったのがこの本でした。数ある入門本で何故この本にしたのかをよく覚えていないのですが、「0から俳句を始めたい」というチャッチフレーズ、20週という決して短くもないし長すぎもしない期間設定に「信用できる」と感じたのかもしれません。
テレビでおなじみの夏井先生の本も、この本を読みながら読んだのですが(この本は一週間で4つの俳句を暗記せねばならず、還暦を超えた頭ではすぐ覚えられないのでどんどん読み進めることが出来ない)、本の中で夏井先生も勧めていることが分かりました。
また、毎週俳句を暗記していくうちに、この本に関するブログも読むようになり、4つの型で詠むという考えも知りました。
実は、まだ20週のうちの8週目で、ようやく一つ目の型にたどり着いたところです。
ポイントは、
①上五に季語を置き、「や」で切る
②下五を名詞止めにする
③中七は下五の名詞のことを言う
④中七・下五はひとつながりのフレーズである
⑤中七・下五は、上五の季語とまったくかかわりのない内容である
ということです。
俳句の大半は配合の句といって、季語とそれ以外のものがぶつかり合って、幅広い連想を呼び起こす仕組みということですが、まさに、「中七・下五は、上五の季語とまったくかかわりのない内容で」、その二つがぶつかりあって、「幅広い連想を呼び起こす」ようです。
先程の、「夏草や…」の句もそうであるかもしれません。
私が、この型を見習って詠んだ句は以下の通りです。
五月雨や武人癒せし寺の庭 煕史
実は五月雨は、この句の前提となる和歌にあるので「まったく」かかわりないかについては心配です。
この句は、滋賀県湖西の朽木・興聖寺の庭園を読んだ句なのですが、戦国時代に戦乱の京から逃れてここにも居た足利将軍13代義輝が、京都に戻って当時周辺で力を持っていた三好・松永らによって攻め殺されたときに詠んだ辞世が
「五月雨は露か涙か不如帰我が名を上げよ雲の上まで」です。ここから拝借した「五月雨」です。
その他は、ポイント通りになっていると思うのですが…
この本の3週目に「雅号を持つ」ことが書かれていて、小生は「煕史(ひろし)」としてみようかと考えました。
大好きな司馬遼太郎さんの「国盗り物語」において、朽木・興聖寺の庭園で将軍義輝と明智光秀が出合いことになっています。私はこの小説がドラマ化された時の近藤正臣さんの光秀が忘れられず、彼の夫人「煕子」から字を借りました。また、歴史に関する書物、神社仏閣、城が好きなので「史」という文字を使いました。

興聖寺庭園